概要
ポップアップテストでは、Webサイト訪問者のうち、特定の条件を満たしたユーザーにポップアップバナーを表示することで、元ページの UI 構成を変更せずに、サイト導線を改善することができます。
グロースハッカーへのデザイン案募集の手続き(オリエンシート作成や審査工程)も簡略化されているため、通常のページ改善のオファーよりも簡単かつスピーディーにデザイン案の募集から公開開始まで行うことができます。
このページでは、ポップアップテストの活用方法や設定方法について記載します。
目次
想定利用シーン
エクスペリエンス設定方法
同一ページにおける複数ポップアップの実行について
グロースハッカーへのデザイン案制作依頼を行う
想定利用シーン
- 直帰率、離脱率の高いページで、目的ページへの誘導を強化したいとき
- 既存ユーザー向けの情報構成になっているページで、新規ユーザーのみ使い方説明ページなどへ誘導したいとき
- フォーム入力に失敗しているユーザーへ、電話やチャットなど別の問い合わせ方法をレコメンドしたいとき
ユーザー体験を損なわないためのヒント
ポップアップテストには、ユーザーが困っている時、迷っているタイミングで、ユーザーが求めている情報を的確に提示してあげることで、Webサイト上のユーザー体験を高めようという狙いがあります。
しかし、世の中を見回してみると、残念ながら、ユーザーの邪魔をしているだけと思わざるを得ないようなポップアップを表示しているWebサイトが数多く存在しています。
また、Google も 2017年1月10日から、不適切なインタースティシャル(画面全体を覆い隠すポップアップ広告など)を表示するモバイルページの評価を下げるアルゴリズムを導入していることを発表しています。
参考: https://webmaster-ja.googleblog.com/2016/08/helping-users-easily-access-content-on.html
ポップアップによってユーザー体験を損なったり、SEO に悪い影響を与えないよう、下記の点に注意してください。
ポップアップを表示するタイミング
コンテンツをじっくり見ている途中でポップアップに邪魔されたり、関心のないポップアップを何度も見せられて嬉しいユーザーはいないでしょう。
「配信頻度」や「画面内配信トリガー」の設定をうまく使って、適切な頻度とタイミングでポップアップを表示するようにしましょう。
ポップアップのサイズ
特にモバイルページでは、画面スペースから見て妥当な大きさにしましょう。妥当な大きさとは、たとえばSafariやChromeに表示されるアプリインストールバナー程度の大きさです。
また、閉じるボタンが極端に小さかったりわかりづらいのも問題です。簡単に閉じることができるようにしましょう。
エクスペリエンス設定方法
1. テスト対象を選択する
エクスペリエンス新規作成後に表示される「エクスペリエンス設定 > 基本情報画面」の「テスト対象選択」から、「ポップアップ」を選択します。
2. ポップアップ特有の項目の設定を行う
ポップアップ特有の設定項目は3つあります。
2-1. リンク先の設定
ポップアップをクリックしたときにリンク先URLを指定します。クリック時に別タブでリンクを開くように設定することもできます。
2-2. 配信頻度
- 毎回
- 配信条件を満たしていれば、ページを表示するたびに何度でも表示します。
- セッション毎に1回(推奨)
- 1セッションあたり1回のみポップアップを配信します。
- セッション維持時間は標準で12時間に設定されており、変更する場合は 詳細設定 > セッション維持時間の設定 から変更してください。
- ユーザー毎に1回
- 1ユーザーあたりに1回のみポップアップを配信します。
- ラウンドを変更するまでは、再度配信されることはありません。
2-3. 画面内配信トリガー
ページ訪問直後ではなく、ユーザーの行動をトリガーとしてポップアップを発動できます。
デモサイト を用意していますので、実際の挙動イメージをご確認下さい。
3. 他のテスト対象種別と共通の設定を行う
上記以外の、改善する対象ページURLやゴール設定などは「ページ修正」と同様です。
詳細は エクスペリエンスの作成と設定を行う をご確認ください。
同一ページにおける複数ポップアップの実行について
ポップアップは、1ページビューにつき最大1つのみ実行されます。実行条件および画面内配信トリガーに最初にマッチしたポップアップのみが実行され、他のポップアップは実行されません。
- 例) 同一ページにおいて以下のような設定がされていた場合、ポップアップAのみが実行されます。
- ポップアップAが画面表示後10秒経過してから配信
- ポップアップBが画面表示後15秒経過してから配信
- 実行条件および画面内配信トリガーが全く同じポップアップが複数設定されていた場合は、エクスペリエンスIDが一番若いポップアップのみが実行されます。
- そのため、配信頻度 `セッション毎に1回` に設定していた場合は 、同一セッション内ではページビュー毎に表示されるポップアップが(ID順に)変わります。
- ただし、同一ページにおいて複数のポップアップオファーが作成され、それぞれにエクスペリエンススクリプトが記述されていた場合、ラウンド開始後は下記の挙動になります。想定外の挙動にならないためにも、不要なエクスペリエンスは終了することをおすすめします。
- ポップアップは、IDが一番若いエクスペリエンスに投稿されたものが表示される
- エクスペリエンススクリプトは、全てのエクスペリエンスに記述されたものがそれぞれ実行される
下図の例のように、他のテスト対象種別(ページ修正、画像差し替え)との共存は可能です。
グロースハッカーへのデザイン案制作依頼を行う
基本的な募集・採用プロセスは「ページ修正」と同様です。詳細はサポートページを参照下さい。
1. デザイン案の制作を自分で行いたい場合
ポップアップ専用のUIエディターを使います。
詳細は 「ポップアップ」のデザイン案投稿方法 を参照ください。
2. デザインの審査フロー
デザイン案の採用後、デザインチェック のみ行います。
ポップアップ用UIエディターでは JavaScript および CSS を記述することがありません。そのため、通常の「ページ修正」でおこなっている簡易チェックおよびコードチェックはスキップされます。
テスト対象 | 1次審査 | 2次審査 | |
---|---|---|---|
簡易チェック | デザインチェック | コードチェック | |
ページ修正 | ✔ | ✔ | ✔ |
ポップアップ | ✔ | ||
画像差し替え |
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